FT-101Zをお気に入り送信機に改造、ファイナル部とフルブレークイン化への改造編
FT-101Zを「お気に入りの送信機に改造」、写真はリメイクしたファイナル部の様子。
2017.03.20
はじめに
FT-101Zのファイナル部は6146B x 2の真空管を使用し印加電圧も高く、QRPの当局にとって、経験の無い製作分野です。
今回はあまり大きな改造を盛り込まず、まずはバラバラになっているファイナル部のリメイクと、フルブレークイン化の改造についてまとめていきます。
盛り込み機能、改造内容
盛り込み機能、改造内容として、以下の内容で検討します。
- 1. ANT切り替えリレーの高速化、静音化。 オリジナルでは非モールドタイプのパワーリレーを使っていますが、フルブレークイン動作には不向きです。
本機では、モールドタイプのパワーリレーを採用し、静音と高速化を狙いました。
- 2. EXT RX1/RX2用コネクタ、リレー回路の追加。本機には、受信部も内蔵していますが、通常は送信機として外部RXとの組み合わせ運用を想定しています。
EXT RX1/RX2を選択出来るようにリレーをファイナル部に追加改造します。
- 3. ファンの静音化。オリジナルでは大きなFANを常時回転させていますが、本機ではブックFAN換装しました。
叉、ファイナル部に温度センサーを内蔵し、設定温度以上でファンが高速回転スタートするようにしました。
- 4. フルブレークイン化対応として、送受電源切り替え用パワーリレーを、半導体で組みました。
回路図
ANT RELAY部 リレーは別途製作の制御ユニットからON/OFFします。他、受信機のINT/EXTの切り替えと、EXT RX1/RX2を切り替えます。
受信保護用としてヒューズを内蔵しましたが、オリジナルのヒューズ仕様が不明で、とりあえず小容量の定格としています。
TX/RX RELAY部 はリレー回路を半導体で置き換え、12Vと8Vの電源を制御ユニットからON/OFFします。
組み込み
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左写真は、ANT RELAY組み込みの様子。RFCの下側にANT RELAY(高見沢 VB12STBU)と松下TXリレーを、オリジナルのリレースペースに実装しました。
ANT RELAYの動作時間を実測したところ約8msと意外に高速でした、リレーの動作時間は0msが理想ですが、20ms以下であれば違和感無く運用できます。
他、タンクコイルの上にLPF用のコイル、オリジナルは空心コイルですが、タンクコイルとの結合が不安なので、トロイダルコアで作りました。
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左写真は、リアパネルの様子。ACCコネクタ左にEXT RX1用にBNCコネクタ、EXT RX2用にRCAコネクタを追加し、コネクタ裏側にリレーを取り付けています。
RX1/RX2の切り替えには、オリジナルのATT10db/20dbの切り替えSWを利用しました。SW中点で内部RX、上側でRX1、下側でRX2へANTからの信号を切り替えます。
FANはヒーターSW ONで低速回転スタートし、設定温度以上検出で高速回転するようにしましたが、風量と設定温度は今後の動作確認で見直していきます。
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左写真は、TX/RX RELAY UNIT組み込みの様子。AF UNITの隣に子基板を作り、シャーシに立て実装しました。
切り替えのタイミングはPICで制御しているので、実動確認の上、ソフトで簡単に合わせることができます。
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今後の予定として、高圧トランスの組み込み、総合動作確認など完成までもう少しです。
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