2TONE GENERATORのリメイク


RF AMPの製作に欠かせない、RF2TONE GENをリメイクしました。

2022.01.28
はじめに
　RF AMPの実験、評価には欠かせない一台ですが、今までは10.7MHz帯の2Toneの為、良く製作する7MHz帯機器には使用する機会がありませんでした。　 今回SDRトランシーバー3号機(SDR#3)の製作、評価用として7.2MHzクリスタルを使用した2TONE GENにリメイクしました。 2TONE GENリメイク前の記事

目標仕様
電源．．．．．AC100V
周波数．．．．7.205MHz/7.195MHz 2Tone
出力レベル．．3dBm以上
その他の機能．．2Tone だけでなく、切替えにより単一周波数も出力できること。

回路変更

　回路は、ほぼトロイダルコア活用に紹介されているままですが、リメイクに際し出力アップと各段のマッチング定数を見直しました。
発振周波数変更、 　クリスタルは、7.2MHzの手持ちジャンクを利用し、シリーズに小容量コンデンサ挿入により、7.205MHzにアップ。 もう一方はシリーズにコイルを挿入し、7.195MHzにダウンしています。
　 　7.195MHzの発振強度が低下するのでタンク回路をQ=20程度として新規に定数計算しました。タンク回路の可変コンデンサはバリコンで特性を追い込んでから 固定コンデンサに置き換えているので、元の50pトリマ―コンデンサはほとんど可変範囲が狭く、効かなくなってしまいました
出力レベルの変更、 　7.195MHzの段間ATTは10dbから3dbに減らし、7.205MHzのレベルに合わせています。7.195MHzの発振波形は歪みが大きく、2TONE波形も歪んでいたので、出力側に LPFを追加しました。
特性1
　　
　左写真は、2TONE出力時のスペクトラム波形とシンクロ波形。アナログスペアナではスィープスピードとカメラのシャッター速度 が合わず全体を撮影できませんが、IMDの様子は見て取れると思います。スペアナ設定は10db/div、10kHz/div。
特性2
　特性評価してみました。
項目 　　 測定値　　 　　　備考　　　
出力レベル1　 +6dbm 単一周波数
出力レベル2　 +11dbm 2TONE出力(P-P)
出力周波数1　 7.204MHz
出力周波数2　 7.196MHz
第2次高調波　 -50db以下 3次高調波以上ノイズレベル以下
IMD　 -70db以下
　発振回路の制約から周波数の間隔を10kHz程度まで拡げられませんでしたが、アナログスペアナで分解出来る程度に 周波数差が取れたので、まずは実用レベルに出来ました。
　この後RF FRONTエンドの実験やRF AMPの実験に活躍しそうです。
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